「ECサイトを立ち上げたいけど、何から始めればいいのか分からない…」
そう感じている方も多いのではないでしょうか。

安心してください。正しい手順を踏めば、初心者でもゼロから自分のお店を持ち、初月から売上を作ることが可能です。

この記事では、桃子とオトモたちの会話を交えながら、
全体像 → 準備 → 立ち上げ手順 → まとめ の流れで、実践的に解説します。

読むだけで、あなたの「最初の一歩」が明確になるはずです。

1. ECサイト立ち上げの全体像と種類

桃子

ECサイトを立ち上げるときって、まず何を考えればいいの?

イヌオ

最初の一歩は“目的と運用体制を整理すること”。
ここを決めておかないと途中で迷子になるんだ。

サルミ

例えば、ブランドをじっくり育てたいのか、とにかく今すぐ売上を作りたいのか。
方向性で選ぶ形態も変わってくるよ。

キジオ

大きくは 自社サイト型モール型 の2つだね。
違いをまとめるとこんな感じ。

項目自社サイト型モール型
ブランドの自由度デザインやストーリーを自由に表現できるブランド表現は制約あり
集客の仕組みSEOや広告など、自分で集客が必要モール内検索やカテゴリで露出しやすい
導入のしやすさ決済・配送を一から設定する必要あり標準機能が揃っており初心者でも導入が容易
コストと利益月額費用や決済手数料を自己管理手数料はかかるが、集客コストは抑えやすい
成長性顧客データを活用でき、長期戦略に強いデータ取得に制約があり、成長余地は限定的

桃子

初心者はどっちから始めたらいいのかな?

イヌオ

いい質問だ!初心者が考えるべきポイントは3つあるよ。

初心者が選びやすい基準

  1. 資源とリスク許容度
    初期投資や運用リソースをどこまで用意できるか。リソースが少なければモール型から始めるのが安全。
  2. ブランド露出と市場の性質
    独自ブランドを強く打ち出したいなら自社サイト型。大衆向けカテゴリ(家電・日用品・食品)はモール型で有利。
  3. 学習曲線と成長計画
    短期で売上を作るならモール型。顧客データを活かして長期運営したいなら、自社サイトへ段階移行が現実的。

要点整理

・ECサイトの形態は「自社サイト型」と「モール型」
・初心者は リソース・ブランド性・成長計画 の3基準で選ぶと迷いにくい
・多くの成功例は「モール型でスタート → 自社サイトへ拡張」

2. 立ち上げ前に必ず確認すべき準備チェックリスト

いきなり構築に入る前に、何を・誰に・どうやって届けるかを固めることで失敗が激減します。 下の5項目を要点→実務タスクの順でチェックしていきましょう。

桃子

まず何を決めたらいい?

イヌオ

商品・ターゲット・競合・資金/ツール・在庫/配送の5点を先に固めよう。判断が全部ラクになるよ。

1) 商品選定

なぜ重要か:商品の選び方で、価格・在庫・宣伝すべての方向性が決まります。

  • バリエーション
    • 定番きびだんご(小袋入り)
    • 季節限定フレーバー(栗・抹茶など)
    • ギフト用詰め合わせ(箱入り6個/12個)
  • 強み(素材・手作り・地域性・物語性)を1文で言語化
    例:「岡山名物きびだんごを、国産素材で無添加仕上げ。」
  • 写真でアピールしたい一番の特徴を決める
    • 断面(もちもち感、餡の色合い)
    • 包装(箱やギフト袋のかわいさ)
    • サイズ感(手に持ったときの小ささ)

2) ターゲット設定

なぜ重要か:言葉・写真・価格・配送すべての「正解」が決まります。

  • ペルソナを1〜2人に絞る
    • 30代女性:帰省のお土産を探している
    • 50代男性:仕事先への手土産が必要
  • 用途別訴求を決める
    • 日常のおやつ(個包装で食べやすい)
    • 贈答用(上品な包装でギフトに最適)
  • 購入理由の想定
    • 岡山名物という安心感
    • 手のひらサイズでかわいく「映える」
    • 価格が手頃で買いやすい

3) 競合調査

なぜ重要か:相場感・差別化点・販路の当たりをつけ、ムダ撃ちを防ぎます。

チェックリスト
  • 岡山の他店(きびだんご専門店や土産物屋)をリストアップ
  • 比較するポイント:価格、包装、味の種類、送料、レビュー
  • 自社の立ち位置例: 「無添加・小包装・ギフト向け」=競合との差別化ポイント

4) 資金とツール

なぜ重要か:キャッシュが尽きると継続不能。ツール選定は運用難易度を左右。

費用見積もり(目安項目)

  • 初期:ドメイン/テーマ/初期在庫/撮影/簡易広告
  • 月次:プラットフォーム費/決済手数料/梱包配送/広告
  • 予備費:月次の5〜10%を想定トラブルに備えて確保

プラットフォーム仮決め

  • BASE/STORES:とにかく早く・低コストで開始
  • Shopify:拡張性重視。中長期の本格運用に適合

※ 無料トライアルで「決済/配送/税設定」まで触って、使い勝手を実地確認。

5) 在庫と配送体制

なぜ重要か:体験の最終品質。出荷遅延や破損は信頼を一気に下げます。

  • 保管条件を決定(常温/冷蔵/冷凍)と在庫初期量の試算
  • 梱包材リスト化(箱/緩衝材/のし/ギフト資材/保冷材)
  • 配送業者の契約条件を比較(送料/時間帯/クール便/追跡)
  • 出荷フローを文書化(受注→ピッキング→検品→梱包→発送→通知)
  • トラブル時テンプレ(遅延連絡/破損対応/再送基準)を用意

要点整理

  • 準備=5ブロック(商品/ターゲット/競合/資金-ツール/在庫-配送)で抜け漏れ防止。
  • 各ブロックは「1行の目的」→「実務チェック」に落とすと判断がぶれない。

実践ポイント

  1. 各ブロックをA4一枚に要約(図と箇条書きのみ)。
  2. ECツールを1つ選び、決済/配送/税設定を試すテストショップを作成。
  3. 在庫と梱包の小ロット運用で「1回の出荷」を試験(家族宛てでもOK)。

準備が整えば、構築は「選んで流す」だけ。次章で ゼロからの立ち上げ手順 を進めましょう。