「ECサイトを始めたけど、思ったように売上が伸びない…」
そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
安心してください。売上アップには特別な裏ワザは必要ありません。
大切なのは 「どこに力を入れるか」 を整理し、順番に取り組むことです。
この記事では、桃子とオトモたちの会話を交えながら
商品・顧客・競合の見直し → 集客の強化 → 改善の仕組み化 という流れをやさしく解説します。
読むだけで、自社ECの「売上を伸ばす実践の型」が明確になり、今日から動き出せるはずです。
1.自社ECの売上を伸ばす5つの視点

桃子
よーし!もっと売上を伸ばすぞ!…でも何から手をつけたらいいの?

イヌオ
いい意気込みだね。伸ばすためには、いきなり集客よりも
“土台”を整えることが大事なんだ。

1)商品:伸びる余地を作る
売上を伸ばすには、商品の「魅せ方」や「仕掛け」を工夫することが大切です。
- 粗利率:原価を引いたあと20%以上の利益があるか確認
- リピート要素:ギフト対応や季節限定フレーバーなど、もう一度買いたくなる仕掛けを入れる
- 独自の物語:「手作り」「地域性」「素材のこだわり」を強みにする
例:きびだんごなら「桃太郎の地から直送」「岡山県産の素材使用」で差別化。
2)お客さん像:誰に一番喜ばれているか
売上を伸ばすためには、まず「すでに買ってくれている人」を振り返ることが大切です。
レビューや購入データから「どんな人に喜ばれているのか」を整理しましょう。
- 10代女子 → SNS映え
カラフルなパッケージや季節限定フレーバー(いちご味・抹茶味)で「写真映え」需要がある。 - 30代主婦 → コスパ・家族で食べやすいか
大袋入り・個包装タイプを選ばれる。用途は「子どものおやつ」「手軽なお茶菓子」。 - 40代ビジネスマン → ギフト需要
上品な箱入り・のし対応が「出張土産」「取引先への手土産」として喜ばれている。
誰に一番支持されているかを1〜2タイプに絞って把握すれば、その顧客層に合わせた商品の強化や販促がブレずに進められます。
3)競合調査:差をつけるポイントを探す
- 他社より早い配送:当日〜翌日発送
- 丁寧なサポート:ギフト用ラッピング・のし紙オプション
- 素材の特別感:国産もち米・岡山県産の白桃パウダーなど
- ストーリー性:「桃太郎伝説の地から直送!」など地域性を訴求
- レビューの不満点を拾う:「遅い」「包装が簡素」など → 自社で改善
- 体験で差別化:「安さ」ではなく「開けた瞬間のワクワク」で選ばれる工夫
競合と同じでは埋もれてしまいます。強みを探しましょう。
4)資金とツール:成長に耐えられる体制
広告費の再配分
売上の15〜20%を目安に広告へ。利益が出ている商品に集中投下することで効率的に伸ばせる。
データの活用度を確認
現在使っているカートシステムや分析ツールで「購入率(CVR)」「リピート率」「ROAS」が見えるか?
→ 見えないなら、外部分析ツールや広告管理ツールを追加する。
自動化でスピードを出す
- 受注処理・在庫連携を自動化してヒューマンエラーを減らす
- メールやLINEのシナリオ配信を設定して、手作業を減らす
ポイントは「どのツールを選ぶか」ではなく「ツールをどう使って売上改善に直結させるか」を考えることです。
5) 在庫と配送:信頼を失わない仕組み
- スピード:「2日以内に届く」を基準にする
- 梱包:開けた瞬間に「うれしい」と思える工夫を加える
- リスク対策:配送業者は1社に依存せず、複数ルートを確保
「早く・きれいに届く」こと自体がリピートにつながります。
2.売上を伸ばすための集客と運営のコツ

桃子
サイトを公開したけど、売上が思ったより伸びない…どうすればいいの?

サルミ
最初の1か月は“知ってもらう仕組み”と“リピートの仕組み”を作るのが大事だよ。

キジオ
広告・SEO・メール、それにサイトの使いやすさを見直せば、数字は少しずつ伸びていくんだ。

1)広告でまず知ってもらう
- 日額500〜1,000円でスタートし、反応を見ながら調整
- 広告の内容とサイトの内容を必ず一致させる 例:広告で「送料無料」と伝えたら、商品ページにも同じ表現を入れる
- 合格ラインの目安:100人が見て3人買えば(CVR3%)OK
大きくお金をかける前に「売れる訴求」を見つけるのがコツ。
2)記事やSEOで自然に見つけてもらう
- 検索される言葉を意識して記事を書く
例:「きびだんご ギフト」「きびだんご おすすめ 通販」 - 月2〜3本の記事でOK。短くても「疑問に答える内容」を意識する
- 商品ページに「よくある質問(FAQ)」を追加すると検索にも強い
記事と商品ページを内部リンクでつなげて、購入導線をつくる。
3)メール・LINEでリピーターを育てる
- 購入直後:「ありがとうメール」で信頼を作る
- 1週間後:「おすすめ商品」や「次回クーポン」で再購入を促す
- 目安:4人に1人が開封、20人に1人がクリックすれば合格ライン
“一度きり”で終わらせず、また思い出してもらう仕組みを入れる。
4)サイト改善(UX・カート放棄対策)
- カート放棄対策:商品を入れたのに買わなかった人へ、1時間以内にリマインドメール
- 表示速度:3秒以内を目標に。重い画像を減らすだけでも効果大
- 購入導線:ボタンの色や位置をABテスト。+0.5〜1%の改善でも積み重ねれば大きな成果に
「買いやすい」体験が売上アップの土台になる。
5)価格やセールの工夫
- 毎月1回、全員にクーポン配布 → 新規もリピーターも動きやすい
- まとめ買い割引や「2個目半額」で客単価アップ
- 季節イベントに合わせてセールを設定(お盆・年末・バレンタインなど)
「お得感」を計画的に作ると、数字に直結しやすい。

桃子
広告ってお金がかかるし不安…

キジオ
だから小さく始めればいい。広告は“きっかけ”で、SEOやメールでじわじわ積み上げていけば安心さ。
3.まとめ|今日から始める3ステップ

桃子
こうして見直すと、最初は難しそうに思えたけど…順番にやれば私にもできそう!

キジオ
うん。“準備 → 集客 → 改善”の流れを押さえれば迷わないんだ。
売上を伸ばすために必要なのは「魔法のテクニック」ではなく、
準備 → 集客 → 改善 というシンプルな流れを回し続けることです。
一度やって終わりではなく、数字を見て改善を繰り返すことが成功の近道です。
これはビジネスでよく使われる PDCAサイクル(Plan → Do → Check → Act) を初心者向けに置き換えたもの。

- Plan(計画)=準備
- Do(実行)=集客
- Check & Act(検証と改善)=改善
たとえ小さな一歩でも、積み重ねれば大きな成果につながります。
今日できることから始めて、次のステップにつなげていきましょう。
あなたのECサイトも、きっと少しずつ「売れる仕組み」に育っていきます。